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ここ1〜2年、私が問題意識を抱いているのが「いかに教科書を活用して学力保障をするか」ということです。
授業で使われる教材は、もちろん教科書に限られるわけではありません。しかし、現実に日々の授業の中では教科書が主たる教材となることが多いでしょうし、また時間や労力といったコスト、あるいは同じ科目を担当する教員間の連携といった要素を考えると、教科書を有効に活用することができればそれに越したことはないのもたしかです。
それで、教科書を活用するにはどのようなやり方があるのかを勉強しているところなのですが、とりあえず現時点での私なりの整理を試みます。個々の状況に合わせていろいろなバリエーションがあるのは言うまでもないことですが、最大公約数的なところで思いつくかぎりを列挙してみることにします。(なお、なるべく話を具体的にするために教材の一例をいちおう挙げておきますが、以下に述べることはこの教材に特に限定したものではありません。)
ここでは、1つの単元における授業展開をおおざっぱに次のような段階に分けて考えることにします。
(1)教材の内容面の理解 → (2)教材の言語面の理解 → (3)教材定着のための練習 → (4)教材から実践的コミュニケーションへの発展
もちろん授業の組み立て方によっては(1)と(2)が逆転したり、いきなり(4)から始まったり、ということもあるわけですが、ここでは深く立ち入りません。
ようするに教科書を活用する原理は次のようなものであり、これらが盛り込まれるような指導ができればよいのではないかという提案です。
(1)教材の英文の意味内容を理解する
(2)教材の英文の言語的な性質を理解する
(3)教材の英文を、教材の範囲内の場面・文脈で正確に再認・再生する
(4)教材の英文を、教材と違う場面・文脈で活用する
このように考えると、訳読や文法解説だけでは不十分であるのは当然のこと、音読や暗唱・暗写などのトレーニングまで進んだとしてもまだ満足はできないということが言えると思います。私は以前、検定教科書はおもしろくないという趣旨の記事を書いたことがありますが、今思えばまさに私の不明を晒したにすぎませんでした。教科書には実にさまざまな仕掛けが施されており、その仕掛けに気づくことができれば、これほど教室の情況に合わせて創造的に活用できる教材もないのではないかと思えるほどです。
以下、(1)〜(4)の各局面において具体的にどのような活用法が可能かを考えてみることにします。
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[教材例]
中学校検定教科書(3年)の1セクションです。
(ここをクリックすると、別ウィンドウで教材だけが表示されます)
国際理解の授業が始まります。伊藤先生がニュージーランド出身のホパ(Hopa)さんを紹介します。
Mr. Ito: I'd like to introduce Mr. Hopa to you.
Mr. Hopa: Hello, everyone. Thank you for inviting me here today.
Mr. Ito: Mr. Hopa will explain how to make kumara soup.
Akira: What's kumara?
Mr. Hopa: It's a kind of sweet potato.
Megumi: Oh! Does it also grow in Japan?
Mr. Ito: Yes. This is one. Shall we start cooking now?
Akira: Yes, let's. I'm hungry. It's almost noon.
(開隆堂 Sunshine English Course 3 Program 4 "Let's Make Kumara Soup"より)
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(1)教材の内容面の理解
(2)教材の言語面の理解
(3)教材定着のための練習
(4)教材から実践的コミュニケーションへの発展
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