♪ 糸 by Bank Band(中島みゆき)
Word : 中島みゆき  Music : 中島みゆき

なぜ めぐり逢うのかを
私たちは なにも知らない
いつ めぐり逢うのかを
私たちは いつも知らない
 どこにいたの 生きていたの
 遠い空の下 ふたつの物語
縦の糸はあなた 横の糸は私
織りなす布は いつか誰かを
暖めうるかもしれない

なぜ 生きてゆくのかを
迷った日の跡の ささくれ
夢追いかけ走って
ころんだ日の跡の ささくれ
 こんな糸が なんになるの
 心許なくて ふるえてた風の中
縦の糸はあなた 横の糸は私
織りなす布は いつか誰かの
傷をかばうかもしれない

縦の糸はあなた 横の糸は私
逢うべき糸に 出逢えることを
人は 仕合わせと呼びます 


  《Awazy評》
 中島みゆきの作品にしては珍しく、失恋系ではない作品。
 決め手はやっぱり「縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます」の一節。彼氏・彼女の関係を糸に仮託して、縦の糸と横の糸によって構成される布によって、誰かが幸せになったり、誰かの傷ついた心を癒したり… そして、最後に、出逢うべき縦の糸と横の糸がめぐり逢った時、本当の幸せが訪れるという詞が、なんとも言えない…
 ま、ところどころに中島みゆきらしさが出ているけれど、それを読み解いていくと、世界が深いということが分かるはず。冒頭の部分もそう。なぜ出会ったの?いつ出逢うの?という問いに、「私たちは 知らない」と返すけれど、運命の出会いに理由なんてないし、いつ出逢うのかなんてのも分かるはずがないワケで、至極、当然の答えだったりするんですが、それを、あっさりと言い切ってしまうあたりが、なんとも中島みゆきらしいな…と、思うのであります。
 「どこにいたの 生きていたの」というあたり、運命の相手というのは、どこにいるのかさえ分からない、遠い存在の人ってこともあり得るということなんでしょうね。
 ちなみに、この曲は、原曲を中島みゆきが、カバーしたものをBank Band名義で櫻井和寿が歌っているのですが、個人的には後者の方がいいかな?原曲もそれなりに良いのだけれど、やっぱ、櫻井さんにこういう曲を歌わせたら右に出る者はいないというか、思わず聴き入ってしまいます。

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